病院広報誌 WA! 第99号 2024.08.27 | 広報誌WA!

桜クリニック院長就任のご挨拶 桜クリニック 院長 今枝 美穂

令和6年4月より桜クリニックの院長に就任いたしました今枝美穂と申します。どうぞよろしくお願いいたします。簡単に自己紹介をさせていただきます。

生まれと育ちは南国土佐の高知県です。過疎化、高齢化が進む地方都市ですが、海と山の幸に恵まれた自然が豊かで人情に厚いふるさとです。最近では朝ドラの“らんまん”で注目されたと思います。朝ドラ効果で牧野植物園をはじめとして、各地で観光客がずいぶん増えたと聞いております。ご縁あって愛知県民となり、はや29年となりました。共和病院は私が愛知県に参りまして、最初に赴任させていただいた病院です。平成10年4月からは桜クリニックに勤務となり、開院当初より現在まで長年にわたってお世話になっております。子どもの体調がすぐれず、やむなくクリニックに連れてきてご迷惑をおかけしたこと等もありましたが、榎本名誉院長をはじめ多くの先生方、スタッフの皆様のご理解と支えのおかげで仕事を続けることができました。大変感謝しております。これからは共和会のために少しでもご恩返しができればと思っております。

さて、桜クリニックもついに令和6年1月から電子カルテが導入されました。電子カルテの便利さは誰もが認めるところですが、口述的な筆記が多い精神科臨床では診察時間中に記録をとり終えることは実際なかなか大変です。まだ不慣れなせいもありますが、紙カルテの方がページを戻って追記したり、家族歴を詳しく聴いたり等がスムーズにできたように思います。ペンを持って書く方が記憶にも残りやすいでしょうか。また、診療していると“主訴は何だったろう”など紙カルテの初診時の記録を確認したい時があります。そのため最近は、時間が許す限り、初診時記録のサマリーのポイントを電子カルテに書き写すようにしています。特に、先達の先生方が書かれたサマリーがこのカルテの移行に伴って失われてしまうのはとても残念に思います。当時の診断や治療の方向性についての臨場感あふれるコメントはかけがえのないものであり、後々の主治医にとっても大変参考になります。笠原名誉院長は、“初診の大切さ”を述べておられます。桜クリニックには引き継いで診させていただいている患者様が少なくないため、大切な初診の記録もこの移行期において可能な範囲で残していければと思っております。

笠原先生、榎本先生の後を継いでの責務は重く過分ではありますが、当院の“ゆとりある空間でゆっくりお話を聞く”というモットーに沿いながらよりよい医療を目指して精一杯努力する所存ですので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

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