「優しい医療・楽しい職場」への想い
特定医療法人共和会 会長 加藤 仁
特定医療法人共和会は今年度64期を迎えました。私は38期から56期まで理事長として経営に携わってきました。早いもので、理事長を引退して7年が経過し、つい先日には後期高齢者の仲間入りをしました。
新館が完成し、先日は私が理事長のころからの念願の大府市ふれあいバス停も設置していただきました。皆様方のご支援に心より感謝申し上げます。
今回は今から26年前、理事長就任直後のことに触れたいと思います。当時、私は経営のことは全くと言ってよいほど無知な状況であったため、私費で東京から知人のコンサルタントを呼び、助言を得つつの日々でした。まず彼からの助言は「何はともあれ理念を考えましょう」ということでした。そして、不思議にその場で出てきたのが「優しい医療・楽しい職場」でした。
私は、医学部を卒業してから理事長就任に至るまで、複数の医療機関で勤務をしてきました。中でも印象深かったのは築地の国立がんセンターでした。そこでは患者さんの症例を皆で検討しあい、ディスカッションする場面がありました。ベテランの医師が若手の医師の意見も尊重し、患者さんにとっての最善の治療を決定していました。そんな病院を目指したい、だから患者さんに優しくて、職員にとっても仕事が楽しいと思える病院作りがしたい、という気持ちで自然にこの理念が頭に浮かびました。難しくなく誰にもわかりやすい言葉であることが必要であると思いました。
経営をする中でこの理念は、常に根底に流れるものとして実践してまいりました。何か困難が起きれば、それは「優しい医療・楽しい職場」の理念に反していないか、自問自答と話し合いを継続してきました。
その結果退職していった職員もいますが、理念を継承してくれる多くの職員が育ってくれ、現在この法人を支えてくれていることを嬉しく思っております。
これからも共和会はこの地域の皆さまと共に、地域包括ケアの実践に向かっていきます。日本の医療の方向をしっかりと見定めながら、山本理事長のもと「優しい医療・楽しい職場」の理念を貫いていく所存でございます。
これからもご支援をよろしくお願い申し上げます。
『 優しい医療・楽しい職場 』
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